2019-01-01から1年間の記事一覧

意識の統合情報理論

「この理論(意識の統合情報理論)によると、蜘蛛の巣のように複雑なネットワークを持つシステムならどんなものにも意識が宿り得ます。生物だけでなく、ロボット、インターネットなど無生物でも意識を持ち得るというのです。」(立花隆『死はこわくない』文…

自力型人間と他力型人間

死ぬときの苦しみは、病気が招く痛みとともに、死の恐怖による苦しみもある。「長い苦しい病い―—それは死の恐怖のことです。そしてセスプロンはこう言っています。ある人にとって死は『虚無と取っ組み合う』ことであり、別の人たちにとっては自己と対決する…

幸福の神義論

価値・意味・理念・理想・大義、そうした価値体系一般について、それは存在するのかしないのか、中島義道やニーチェのように「人生に生きる価値はない」という哲学者の本からいろいろと学んでいる私としては、ケーガンの次のような文章に出会うと困惑してし…

偶然と必然 

すべてを見透す、超自然的意志などない、かもしれない。私は、科学的認識・知識としては同意する。しかし、巷では手相占いが盛んで、四柱推命などの占いの本が売れている。中島からすると、超自然的な意志などないし、私たちの人生はあらかじめ決定されてい…

 現実世界の2つの見方

「われわれは一方では、『同一のもの』を抉り出しながら、他方では、それでは吸収されない『異質なもの』を感じています。すなわち、現実世界を (A)『異質なものの絶対的に一回的な継起』として (B)『同一なものの繰り返し』として というお互いに融合…

後悔とは何か

私たちは、日常生活において、大なり小なり後悔をしている。後悔しない人はいないだろう。自分の昔の失敗(過失)や故意の所業を「今思い出しても、冷や汗が出る」と言う人は多いと思う。 中島義道は後悔というものを分析して書いている。 「後悔とは過去を…