2015-01-01から1年間の記事一覧

拒否したい事実に対して

ヘーゲルは『精神現象学』(作品社、1998年)に以下のように書いている。「かつてイメージの分析なるものが盛んにおこなわれたが、それは既知の形式を廃棄するものにほかならなかった。一つのイメージを原初の要素へ分解することは、少なくともだれでもが手…

過誤・錯誤を犯さない方法はない。

2015.11.6 人間は後ろ向きに新しい時代に入っていくとある経済学者は言った。「後ろ向き」とは「過去」を見つめながらという意味だろう。人間はそうせざるを得ない。なぜなら、未来はわからないし、見えないし、そもそも存在しないものだからだ。それに引き…

日々の随想

2015.9.20 過去物語りについて 小林秀雄が「歴史について」の中で、思い出に生きる老人のことを書いている。その思い出を語る老人は、「まことに微妙な、それと気づかぬ自らなる創作」のように「過去を作り直して」「過去の風情を色どる」ものらしい。 実際…

日々の随想

心の平安を保つために 心の平安が乱される原因のひとつに思いどおりにならないということがある。いらいらしたり、むしゃくしゃしたりするのは、思いどおりにならないからである。「こうなればいいな」または「こうなるべきだ」といった期待や当為は裏切られ…

日々の随想

心の平安を得るために こういう言葉がある。「変えられるものは変える努力をしましょう。変えられないものは、そのまま受け入れましょう。起きてしまったことを嘆いているよりも、これからできることを皆で一緒に考えましょう。」(加藤諦三) このごろ私は…