意識の統合情報理論

「この理論(意識の統合情報理論)によると、蜘蛛の巣のように複雑なネットワークを持つシステムならどんなものにも意識が宿り得ます。生物だけでなく、ロボット、インターネットなど無生物でも意識を持ち得るというのです。」(立花隆『死はこわくない』文藝春秋社2018年7月10日p46-p47)

 それなら、人間の脳の「側頭葉というのは、いろんな情報が統合されるところなんです。感覚、知覚、記憶、情動などの中枢と結びついて、それをつなぎ合わせるところ」(メルヴィン・モース)(立花隆臨死体験』下文春文庫2000年3月10日p399-p400)なので、意識が生まれるのは側頭葉ということになる。では、前頭葉前頭前野)には意識はないのか。

 こうした仮説はあくまで仮説だ。この理論の言おうとしていることは、生命=意識(意識があるところに生命があるから)は作ることができると言っていることと同じではないか。